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なぜ今「本格焼酎」

本格焼酎でもし長生きできるとしたら?「酒=害」が通念のこの世の中、そんなはずがないと疑
かたが多いだろう。ところが最近、うそみたいな「焼酎で健康」説がきわかに巷を騒がせている
その真相とは。

体内をかけめぐる血液で起こっていること
私たちの血液の中では、血液を固まらせる「凝固因子」と、固まった血液を溶かす「線溶因子」
とがあって、双方のバランスを保ちながら働いている。凝固因子は、例えばケガをして出血した
とき、すみやかに血液を固めて出血を止める。しかし、凝固因子が働きすぎると血栓という血
の塊ができて、それが心臓や脳の血管をつまらせ、心筋梗塞、脳梗塞をひきおこしてしまう。
そうならないために今度は線溶因子が働いて血栓を溶かす、という仕組みになっている。この
相互作用が血液の正常な循環をサポートしているのだ。しかし、年をとると、凝固因子と線溶
因子のバランスがくずれ、線溶因子が弱くなってくる。中高年に血栓疾患が多く見られるのは
このためなのだ。では、血栓.を固まりにくくさせる食品はないのか。この疑問に答えるようにた
いへん興味深い研究を行った。

はにがなんでも飲ませてみよう。
欧米では、少し飲む人のほうが、全く飲まない人よりも血栓の病気になる確立が低い、という
調査報告があります。日本でで消費されるアロコールならどうなのか調べてみた。焼酎の本場
宮崎歯科大学の学生にアルコールの量にして30から60ml相当の焼酎を飲ませ、血液から
血栓溶解酵素を分離して、その量と活性を測定する。10年もの歳月をかけてこの実験を行っ
た。飲ませて飲ませて飲ませつづけたのである。そして長年の努力が実をむすび、焼酎を飲ん
だグループの酵素は、飲まないグループの2倍以上になることがわかった。つまり、焼酎を飲
むと、その成分が血栓を溶かし血管がつまるのを予防してくれる、というわけだ。こうした作用
は焼酎に限らず、各種の酒に存在する。ただ焼酎が他をさしおいてダントツに強いのだ。さら
に同じ焼酎の中でもいも・そば・むぎなどの乙類焼酎は、特に効果が高かった。逆に、純エタロ
ールに近い甲類焼酎では活性が低い。甲・乙の違いは蒸留のしかたにあって、乙類焼酎には
微量の揮発成分が含まれている・血栓溶解酵素の活性化は、アルコールそのものよりも、そ
の成分の働きにある。

本格焼酎はヒーローだ
血液の内皮細胞は、ただ血管の内側を保護しているだけでなく、血栓溶解酵素を分泌する役
割も果たしている。人のへその緒ある血管の内皮細胞を培養し、酒成分を投与して、ウロキナ
ーゼという血栓溶解酵素がどれくらい出るか測定する。ウロキナーゼの放出量が酒を加えな
い時通常11(%)単位だとして、エタノールを入れると36単位まで増えた。これは、どんな酒も
ウロキナーゼを増やすということだが、それでも乙類焼酎の58単位という数字には目を見張
るものがある。さらに乙類焼酎の成分より揮発残部をとりだして同様の実験を行うと、82単位
にまで跳ね上がった。ということは、乙類焼酎特有の、アルコール以外の成分が、心筋梗塞、
脳梗塞を防ぐ張本人である、といえます。しかし残念ながら、これが何なのか特定できていま
せん。でもここまでわかっただけでも、焼酎党が泣いて喜ぶことに間違いなし。それにしても、
あの本格焼酎の豊かな風味の素が、わたしたちの体に有益な働きをしてくれているのはいい
話です。

そして、もっといい話
焼酎の肴として薦めるのは納豆。納豆から血栓を防ぐ「ナットウキナーゼ」が含まれ血中や呼
気のアルコール濃度を下げる働きがあります。また、中毒を起こすアセトアルデヒドの濃度減
少効果も著しいです。これは、納豆の発酵成分による現象だと考えられます。本格焼酎にはロ
ックからお湯割り、チューハイ、牛乳割りまで、各人の好みに合わせたバラエティー豊かな飲み
方があり特に血栓予防効果が損なわれることはない。体調のよいとき好きなやり方で、納豆の
糸をひきひき口に運びつつ、リラックスして飲むこれが上手な本格焼酎の飲み方と言えるだろ
う。

高千穂酒造株式会社「健康読本」より


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